古性のちが表現する中野晴代の色|あの人のLightroomプリセット vol.11
“いつもの自分の写真に、誰かの色を重ねてみたら” どんな世界が広がるのかー。
人気写真家が、誰かのLightroomプリセットを自分の写真で使ってみる連載「あの人のプリセット」。
何を撮るか、どう切り取るか、どんな色で仕上げるか——さまざまな要素が重なって、その人らしい写真表現が生まれます。
それぞれの視点と表現を持つ写真家が、自分の写真に誰かの色を重ねてみたら、どんな変化が生まれるのでしょうか。
第11回は、飾らない日々をしなやかに表現する写真家・文筆家、古性のち。今回、古性のちが使った“色”は、中野晴代のLightroomプリセット「Misty Chic」「Still Blue」です。
重ねた“色”で生まれた作品と、実際に使ってみた感想を紹介します。
Photography by 古性のち

古性のち
写真と言葉の人。1989年横浜生まれ。 飾らない日々をドラマチックに表現することが得意。2022年単著「雨夜の星をさがして 美しい日本の四季とことばの辞典」(玄光社)、2024年「明日、もっと自分を好きになる 「私らしく生きる」をかなえる感性の育て方」(KADOKAWA)。
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写真家 古性のち コレクション
Lightroom プリセット|中野晴代 「Misty Chic」「Still Blue」
落ち着いた空気と美しい余韻を写し出すテーブルフォトで人気のフォトグラファー、中野晴代 のLightroomプリセット2種。「Misty Chic」は、やわらかな湿度感と彩度を抑えたシックな色合いが特徴で、日々のテーブルシーンを統一感のある洗練された雰囲気へと仕上げます。「Still Blue」は、透明感のあるブルートーンが特徴。曇り空の日や夜のカフェ時間、ガラス越しの光やコーヒーの深い色味を美しく引き立てます。どちらも青の表現にこだわり、シックな色合いや、やわらかな湿度感を大切に調整。テーブルシーンに流れる静かな空気や余韻まで、美しく引き出してくれるプリセットです。
Lightroomプリセット「Misty Chic」「Still Blue」
古性のち×「Misty Chic」
まっくろだった輪郭に、そっと表情が戻る
「“やわらかな湿度とシックな色合いが特徴”の文字をみて、喫茶店とカフェの写真に使おう、と決めてすこし前のフォルダを遡った。
プリセットを当ててみて、いちばんおどろいたのは影のこと。逆光でまっくろになっていたひとの輪郭にそっと表情が戻ってきた。なんとなくずっとフォルダの底の方に、レタッチせずに残っていた写真に、ぱっと光が差した感じがした。
プリセットはもちろん“効いていること”が前に出がちだけれど、Misty Chicはその場にあった空気を、そっとすくいあげるみたいに“馴染んでいく”。やりすぎない、でもちゃんと『本当はこうしたかったよね』を提示してくれて、しかも『そうそう!』としっくりくる。そんな温かみのあるプリセットだ。」
──古性のち
古性のち×「Still Blue」
食べものの色を残して、水色はもう一段ふかく
「晴代さんといえば雰囲気たっぷりのフードフォト。だからどちらかのプリセットはぜったいに食べものに使おうと決めていて、選んだのがこちら。
まずはいかにも似合いそうな曇りの日の喫茶店のフルーツパフェ。当ててみると、すっと少し色味が青のほうへ寄っていく。なのにみかんもりんごも、色が痩せない。
それからあえて晴れの日のクリームソーダにも。水色はもう一段ふかくなって、ソーダの底にしずかに溜まってくれる感じ。
条件のちがう2枚なのに、どちらにも、ちゃんと晴代さんらしさが残っている。楽しくて嬉しくて、他の写真にもたくさん試してしまった。」
──古性のち
今回使用したLightroomプリセット|「Misty Chic」「Still Blue」はこちら
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